大切な故人様との思い出の品。出来れば自分で一つ一つ丁寧に仕分けたい。そう思われる方もたくさんいらっしゃると思います。
自分だけでも出来るのか?どれくらい大変なのか?時間や必要な物は?など様々な疑問にお答えします。
目次
遺品整理を自分で行う「メリット」と「デメリット」
遺品整理を自分で行う場合には、「メリット」と「デメリット」があります。
分かりやすく説明していきましょう。
遺品整理を自分で行うメリットは?
遺品整理を自分で行うメリットは?
①悔いの残らない整理が出来る
お急ぎでない場合、自分のペースで故人を偲びつつ時間をかけて丁寧に悔いの残らない遺品整理が可能です。
②財産や貴重品、重要書類を確認できる
離れて暮らしていたりすると、どこに何がしまってあるのか、すぐには把握できない事もあります。
貴重な物や高価な物、身内の方だけにわかる大切なもの、これらの品を間違う事なく整理できます。
遺品整理を自分で行うときのデメリット
遺品整理を自分で行うデメリットは?
①時間がかかる
大事に偲ぶあまり処分するものとの区別をつけられなくなり終わりが見えなくなってしまう事です。気持ちの整理や感情の高ぶりなど、遺品整理中は計画通りに行かない事が多いです。
②必要な物やご近所等への配慮が必要
この次に必要な物をご紹介しますが、それは必要最低限あった方が良いものです。故人様の生活環境やお住いなどで、もっと必要な物も増えると思います。
自治体での決まりや分別のルール等あるため、いざ遺品整理を始めて「これが足りない、あっ、あれも必要かな」など意外と多くの物が必要になったりします。ご近所へのご配慮も気を使います。故人様との関係性もそうですが、遺品整理中は大きな音が出る事も少なくありません。トラブル防止の為にも、ご挨拶はしておきましょう。
遺品整理を自分で行うために準備するもの7選
遺品整理を自分で行うためにも色々と道具が必要となります。前もって必要な道具を準備しておくだけで、楽に整理することができるので、必須道具の6つをご紹介しましょう。
これだけあれば大丈夫!というものではなく、【必須アイテム】になりますので、ご参考ください。
①作業服・マスク・手袋・靴下・スリッパ・バケツとぞタオル
絶対に必須アイテムになります。
作業服
作業用品店等でご購入されてもOKですが、『作業が出来る服装』がいいです。動きやすく、汚れてもいいものであれば適しています。ポケットが付いているものもオススメです。小さい小物(アクセサリーや鍵等)まとめて段ボールに入れてしまうと後から仕分けようと思った時に絡んでしまったり、探すのに時間が掛かったりかなり大変な事になってしまいます。ポケットの中だと何を入れたかすぐ確認できますので、ポケット付きの作業用の服がベストです。
マスク
遺品整理中はホコリが舞います。しっかりマスクを着けて作業するようにしましょう。
手袋
手袋は軍手は。滑り止めがついているタイプが作業しやすいです。ゴム手袋は水回りやお庭の整理の時に役立ちます。
靴下
靴下は履いておいた方が、マメなど出来たり、ケガ予防になるので必須です。
スリッパ
ケガ防止の為に必須です。薄手の物よりしっかり厚みのあるものを準備されると安心です。
例)クロックス
バケツとタオル
残す遺品をキレイに残して置くためにもふきあげ掃除用品は用意しておきましょう。高価なものは繊細な物が多いため、取り扱いには注意が必要です。タオルで包んでダンボールにしまう時にも活躍しますので、不要なタオルはぜひ持っていきましょう。
②ダンボール・マジックペン・ガムテープ
意外と忘れがちですが、こちらも絶対に必須アイテムになります。
ダンボール
ダンボールは大きすぎず小さすぎず120サイズをたくさん、160サイズも用意するというくらいで大丈夫です。実際、遺品整理を始めると細かく分類したくなってしまいます。そうなるとダンボールの数はかなり必要になってしまいますが、持ち運ぶことやその後の保管先のスペースも頭に入れながらなるべく何度も出し入れしなくてもいいように、
マジックペン
油性の物を用意してください。
最初に『残すもの』と『処分するもの』と『』この三つに分けます。すぐに『残すもの』と『処分するもの(リサイクルできるものも含めて)』をどんどん仕分けられる方は二つで整理することをオススメします。作業の最初に細かくダンボールに分類を書いてしまうのはオススメしません。その理由はだいたいの遺品を把握されてる方以外は、細かく分けて作業を始めてしまうと整理用の段ボールを作るだけでかなりの時間が掛かってしまい、ゴールが見えなくなってしまうからです。
ダンボールには横面ではなく、ぱっと見で分かるようにダンボールの上部(折り曲げ部分のたたんだ時内側になる部分です。)にも書いておくと、しゃがんで確認する手間が省けて便利です。
ガムテープ
クラフトタイプでも布タイプでもどちらでもお好みでご用意ください。本や雑誌、かさばるもの様に、紐もあると便利です。
③ドライバー・ペンチ
簡単に解体できそうなものや、解体しないと運ぶことが難しいものも意外とたくさん出てきます。ネジを緩めるために必要な+ドライバーや-ドライバー。切り離す時に便利なペンチは必須アイテムです。
④台車
台車はぜひぜひご用意して頂きたいものナンバー1ですがなかなかどこのご家庭にもあるものではありませんよね。しかし、解決策をあります!!
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お持ちでない方は便利なレンタルも視野に入れてみましょう。
⑤掃除機・ホウキ
遺品整理中は思っている以上にホコリがたくさん出ます。ご近所の方の迷惑にならないよう、日中の明るいうちにに行うようにしましょう。
⑥ゴミ袋
お住いの自治体や遺品整理先の自治体のルールを確認して用意しましょう。燃えるゴミや不燃用、缶やペットボトルの分別用など遺品整理先の収集日が遠い事も考えられます。持ち帰れるようにお住いの自治体のごみ袋のご用意も出来たらパーフェクトです。
⑦トラクター(大きな車)
トラクターやハイエースの様なバンタイプはあったら大変重宝しますが、こちらは運転しなれてる方にオススメします。荷物が沢山運べてとっても便利ですが、大きな車を普段運転されない方は安全の為に無理せず乗りなれた車や車種を使われて下さい。
遺品整理を自分で行うときの目標設定
遺品整理完了日から逆算して計画を立てて行きます。計画を立てていても遺品整理は感情が入ってしまったりと、スムーズにいきません。余裕を持った計画にしましょう。
①始める日と終わらせる日を決める
まず、始める日と終わらせる日を決めます。この中で何日遺品整理できる日があるか、その日に何時間作業が出来るかも決めておくと、計画が立てやすくなります。
②人材を確保する
計画を立てる時は、【1人で遺品整理をする】ことを前提としての計画を立てて行きますが、実際には大型のものは一人で運び出せない可能性や自分以外にも遺品整理に協力してくれる人もいるかもしれません。、
そのときは、スケジュールの調整や作業内容の共有をする必要があります。1人で遺品整理をする事を前提に計画を立てておくことで、人材が増えた時にスケジュールの調整、作業内容の共有をしやすくなります。
確実に人材が確保できる場合であっても、最初に【一人で遺品整理をするスケジュール】を立てる事がオススメです。
③役割分担を決める
人材が増えたら、役割分担を決めます。作業を効率化でき、時間短縮が出来ます。自分一人ではなかなか整理や判断がつかない品物も協力してくれる人と相談しながら行う事で納得しながら作業ができます。
遺品整理を自分で行うときのコツ
遺品整理のコツはズバリ<悔いのないようにする事です。大切な遺品を整理しつつ悔いのない大切な時間にして下さい。
①「いる物」と「不要な物」を仕分ける
まずおおまかに「いる物」と「不要な物」を分けて行きます。ダンボールを二つ用意して見えるように「いる物」、「不要な物」と書いて仕分けをスタートします。迷うものも出てくるかと思いますが、後で判断しようともう一つダンボールを作ってしまうとそのダンボールにばかり物を入れる結果になってしまいます。「不要な物」に入れてしまっても後々、分別作業をしなければいけないので、あまり神経質にならず進めて行くといいでしょう。
いる物
「いる物」の判断はそれぞれかと思いますが、以下の物はとっておかれた方が良いです。・故人様が大事にされていた物・現金・思い出の品・写真・権利証等の書類・身分証明書・クレジットカード、キャッシュカード、通帳・保険証・契約書類資産価値のあるものや買取り価値があるかどうかも重要なポイントになります。
不要な物
不要な物は判断が難しいですが、そんな時は再利用するもの、廃棄処分するもので考えていきます。
リサイクル(再利用)が可能な物
- 大型家電(エアコン、テレビ、洗濯機、冷蔵庫など)
- 小型家電(携帯電話、パソコン、カメラなど)
- 家具(テーブル、チェアー、ベット、タンスなど)
上記はリサイクル可能なので、リサイクルショップを利用したり、リサイクル業者にお願いしましょう。買い取りや無料で野引き取りを依頼して整理していきましょう。ネットオークションやフリマアプリでの販売や寄付する事も出来ます。
廃棄処分するもの
リサイクル不可能な物は「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「粗大ゴミ」など自治体のルールにのっとって仕分けていきましょう。
②ゴミの分別と処分
「不要な物」ダンボールが一杯になったらゴミを分別していきます。不要な物ダンボールは数を増やすよりも一つにして一杯になったら分別する、と決めておくといいです。ダンボールの数が増える通行の邪魔になったりつまずいたりして危険です。整理しやすいようにスペースはなるべく広くあけておきましょう。
③清掃
物が片付いたらお部屋を掃除します。部屋数が多い場合でも一部屋ずつおそうじしていくことで見落としもなくなり、お掃除も早く終わります。このままお部屋を活用したり、リフォームする場合は下準備の作業になる為、特に丁寧に行いましょう。
遺品の処分方法
処分するにしても、大切な方の愛用品。ゴミとして捨てるのは忍びなく感じてしまうかもしれません。ゴミとして捨てる以外の処分方法をご紹介します。
供養する
遺品はお焚き上げするのが一般的とされていますが、絶対にしなければいけないものではありません。ご遺族様のご負担を軽くするために行うものですので、少しでも心残りがある時は行って下さい。※お焚き上げ…お寺で償却し魂を天に送って供養する儀式
売れるものは売却する
衣服やCD,書籍などはプレミアがついていたり、欲しい人がいるかもしれません。リサイクルショップやネットオークション、フリマアプリで売却するのもありです。特に未使用品などは捨ててしまうよりも効果的に活用でき、経済的にもお得です。
業者に依頼する
処分するものが多い場合は、遺品整理回収業者に依頼するのも一つの手です。料金はかかってしまいますが、買取も受け付けてくれますし、さきほどご紹介したお焚き上げも寺院と提携している業者ならオプションで対応しているところもあります。自分で探したり予約をしたりする手間が省けるメリットは大きいです。
遺品整理を自分で行うときの注意点
遺品整理は一人でも十分可能ですが、注意点もあります。時間がかかる事や肉体的・精神的な負担も少なくありません。親族へのご相談も必要になってくるため、トラブルには細心の注意を払う必要があります。
遺品整理を自分でできない場合
遺品整理を自分でできない場合もあります。
それは、孤独死された場合、殺人や自殺、火災事故などが原因でお亡くなりになった場合です。簡単にいうと室内で亡くなられた場合です。心理的な理由(トラウマ)も大きいですが、ご遺体は想像を絶する臭いを発していたり感染症の危険もあります。
その時は特殊清掃を依頼しないといけません。
細かいルールもありますが、上記のようなお亡くなり方の場合は特殊清掃する前に親族同士でも入室は避けて下さい。現場を見てしまう事で、強烈な体験として残ってしまい、幻覚症状やうつ病を引き起こしてしまう事もあるためハウスクリーニングではなく、必ず特殊清掃をお願いしましょう。
まとめ
遺品整理は簡単ではありませんが、時間に余裕のある方や体力に自信のある方にとっては故人様とのお別れや形見分けがゆっくりできるなどメリットもたくさんあります。
自分では対応できない部分のみ業者に依頼する事も出来るので、後悔の無い遺品整理のためには、ご自分に合った方法を一度イメージしておくことが大切です。
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